今日の時計『ラド・マンハッタン』

RADO| Manhattan

神奈川県K.S.様ご依頼品

ラドのマンハッタンのオーバーホールとフルポリッシュのご依頼です。お父様より約50年前に買ってもらったものとの事。経年のご使用による汚れ・サビなどが特に外装部分に見られましたが、当工房にて手入れを実施してかなりキレイになりました。風防やリュウズの防水ガスケットは、いずれもヘドロ状に溶けてこびりついている状態でしたが、それが幸い(?)して内部ムーブメントは気密性が保たれており、パーツの交換はせずに済みました。やはりワン・オーナーでお持ちだったものは、状態が良いものが多い印象です。オークションのような人手を渡って、そのたびにいじり回したようなものは、中までサビが回ってボロボロになったものを良く見かけます。尋常でなく毛ゴミだらけだったりします。ホコリっぽい場所なのに持ち主が何も知らず興味本位で裏蓋を開けたかもしれません。下手クソな業者をたらい回しになったかも知れません。最悪なものではゴミ箱から回収してきたものを堂々とヤフオクあたりで売りさばいていたりします。(出品者が他に何を出品しているかよく観察してください。同時に出品している品の顔ぶれで明らかにそれと分かることがあります。そういうところからは『絶対に』買ってはいけません)リュウズが付いていないなどもってのほかです。そういうものは湿気が内部に混入し放題ですから、ほぼ確実に内部のムーブメントは錆びています。不動のジャンク品とはそういうもので、オーバーホールでは直りません。それを見積もり無料をいいことに平気で送ってくる人があまりに多くて疲れました。今後は状態の悪いものは入り口の時点で区別します。不動品の場合は見積もり手数料をとることも検討中です。モノを大切にしてきた人には優しくありたいです。一時の興味で手に入れてしまったようなものは、修理に見合ったそれなりの対価をいただくということです。相応のご覚悟を持って出していただきたいと思います。これは差別ではなく区別です。なまじアトリエ・ドゥには技術力がありますので、ゴミ捨て場から拾ってきたものでも私が本気でやれば直せます。ただし、それには莫大な予算が必要ということです。中途半端なお気持ちでのご利用は固くご遠慮願います。ご不快に思った方申し訳ございません。世に修理の店はいくらでもございます。どうぞ他所様へお越しになってください。

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