Q&A


text018_01オーバーホールを実施する目安について

text018_085年で内部の油は乾きます
機械式時計は歯車やゼンマイなどの機械によって動きます。自動車などと同じく、定期的にメンテナンスを行う必要があります。劣化した油や油切れのまま機械を動作させ続けると、摩耗や疲労によりパーツは痛んでしまい、そうなるとオーバーホールの実施のみでは元に戻りませんので、パーツの交換が必要になって余計に費用が高くつきます。腕時計の部品は大変精密で加工には特殊な技術や設備が必要になることから、たったひとつの部品交換でもオーバーホール費用以上に高額になる場合があります。

普段時計をお使いになっていて「最近少し遅れるようになった」(または進むようになった)と感じ始めた時が、オーバーホールの時期です。特にそうした兆候が見られずに気がつかなかったという場合であっても、時計内部の油は注油してから5年が経過すると、使っても使わなくても劣化や乾燥が著しく進みますので、そうなる前の3年程度〜から、最長でも5年に1回以上の定期メンテナンスを行うことを強く推奨いたします。

5年に1回以上のオーバーホールを実施しており、実働している状態であれば、オーバーホールの実施のみで性能が回復できる可能性が高くなります。逆に5年以上メンテナンスを実施していない時計は、たとえ実働していたとしてもパーツ交換の必要が生じていることが多く、その分費用が高くつく恐れが大きくなります。


text018_01アトリエ・ドゥの長所と短所を知りたい

text018_08オーバーホールに強くパーツ交換には弱い面があります
ブランドの違いや新旧を問わず、オーバーホールのみなら確かな技術で安く済むのが長所です。パーツの交換もムーブメント内部の必要最小限にとどめ、可能な限り交換せずに修理する作業を得意とします。修理不能なパーツの交換は原則として同じメーカーが製造した純正品を取り寄せます。また、純正品が市場に無い場合にも同等に使える汎用パーツがあればご提案し、必ずお客様の同意を得て行います。

ただし、60〜70年代国産時計などアンティーク時計は、製造中止から年月が経過しており、交換用パーツも市場から枯渇しているため入手は困難です。現行品であってもブランドによっては代理店契約などのあるルートにしかパーツを供給しないことが多々あります。そのため、短所はブランドやモデル固有のパーツ(ロゴ入りなど)で、現行品の風防が割れたりリューズが取れたから、オリジナルと同じ純正部品で元通りにして欲しい、といったご要望にはお応えできかねることがあります。※具体的なブランド別の対応状況はお問い合わせください。


text018_01オーバーホールのみで直るの?

text018_08症状によって分かれます
まず、『直る場合の例』といたしましては次の通りです。

  • 一日に数秒〜30秒程度、進んだり遅れたりする
  • ぶつけたり落としたなど心当たりなく、ある日突然止まった
  • ゼンマイを巻くことができ、数秒〜数時間は動くが、止まる
  • ボタン操作やリュウズ操作できるが、動きが重かったり悪い

オーバーホールのみでは修理が難しい『直らない場合の例』は次の通りです。

  • 一応動いてはいるが、一日に30秒〜それ以上に進んだり遅れたりする
  • 内部に水が入ってしまった(湿気によりサビが生じた)
  • 激しい衝撃を加えたあと、止まってしまった
  • ゼンマイを巻く事ができず、振っても針が全く動かない
  • ボタン操作やリュウズ操作ができず、機能しない

以上、必ずしも100%当てはまる訳ではありませんが、目安としてご参考にしてください。


text018_01パーツ実費ってどのくらいかかるの?

text018_08見てみないと分かりません
テンプのような一式数万円かかるものから、ネジ一本数百円のものまで千差万別で、一概にこうだと言えない部分です。しかし、アトリエ・ドゥではお客様に対して不必要なパーツ交換を一方的にご提案して、費用がかさむようなことは行いません。あくまで時計そのものが十分にこの先も動作するための最低限必要となる重要な部分に限って交換しております。また、ただ丸ごと交換するのではなく、費用の面で有利な別の方法により修理が可能である時は、見積もり時にお客様にご選択いただけるように、複数の修理プランをご提案するべく積極的に努めさせていただいております。


text018_01見積もり後に料金が変わるかも?

text018_08お支払い料金=見積もり料金です
見積もりの時点では発見できなかったパーツの瑕疵や不具合などが、作業を進行している間に発覚することがあります。見積もりは完全に分解するわけではないため、隠れた部分の状態まで確認できず、どうしても見落としがでます。しかし、新たにパーツ交換が必要になるほどの重大な瑕疵であれば、見積もり時に見抜けなかったのは請け負う側の責任と考えます。アトリエ・ドゥではそういった場合に新たに発生した費用について、お客様にご請求することは原則的にありません。例外として、見積もり時点では可能であったはずのパーツ取り寄せが何らかの事情で止むを得ず不可となった際など、その時点で代替案をご提案させていただき、お客様に同意していただける場合にはこの限りではありません。また当工房への信頼が厚く、追加費用をお客様にて厭わない旨のお申し出があった場合も同様です。なお、過去の実績では 99% 見積もり料金から変化なく納品しております。


text018_01並行輸入品だけど問題ない?

text018_08全く問題ありません
よく、並行輸入品だと後々修理するときに不利と言われます。それはブランド側の決まりごとで、正規輸入品のギャランティがない修理に対してはオリジナルパーツを供給しないか、取り寄せ可能でも価格や条件の面でハンディがあったりするためです。正規輸入品に越したことはないのは確かです。しかし、アトリエ・ドゥでは正規品で得られる恩恵もない代わりに、並行品だから不利になることもありません。コピー品や偽物はもちろんダメですが、れっきとした本物の製品であれば同じ扱いです。従ってギャランティカード(製品保証書)のご提出も不要です。保証書をお持ちで、保証期間内の修理を受ける場合は、先に輸入元や販売店にご相談ください。外装パーツ交換などでは、当工房よりも有利な条件でサービスを受けられる可能性があります。


text018_01クォーツ式時計は対応しないの?

text018_08当工房は機械式腕時計に特化しております
見た目が同じ腕時計でも、クォーツ式時計と機械式時計は仕組みが全く異なります。同業者の多くが両方をサービス対象としておりますが、アトリエ・ドゥでは工房主がもともと機械式腕時計/懐中時計の修理実績が9割以上を占め、クォーツ式やその他方式の時計修理に携わることが少なかったため、あまり得意ではありません。経験不足を痛感しております。工房設立当初はアナログ・クォーツ式時計も受付いたしておりましたが、現在は無期限停止した状態です。


text018_01オーバーホール作業にはどうして2週間も時間がかかるの?

text018_08エージングのための時間が含まれます
実はオーバーホール作業そのものは時計1本につき、1日もかからないことがほとんどです。パーツを 洗浄して、新しい油を差したばかりの機械は、いきなり最高性能を発揮してくれるわけではありません。油が程よく馴染んで安定した動作に移行するまでに、慣らし運転の期間が必要になります。個体差があり必ずしも2週間に限りませんが、いずれにしても歩度の細かい調整のためには、重要な行程です。


text018_01見積もり時の納期より1ヶ月以上も遅れることがあるの?

text018_08パーツの入荷が滞っております
オーバーホール以外に交換が必要と思われるパーツがある場合、同じパーツの在庫が国内で入手できる時は比較的短期間(数日)で調達できます。しかし、国内に無い場合にアトリエ・ドゥでは海外のサプライヤーなどからパーツを取り寄せて対応しております。時計のブランドやモデル毎に入手経路や価格は全く異なり、同様に物流事情の悪い国からしか手に入る見込みがない場合、やむを得ずその経路以外に選択肢がないこともございます。極めて稀なケースですが、古いアンティーク品で国内在庫がどこにもなく、たった一つのパーツのために取り寄せで半年以上かかる事例も経験してきました。お客様にはご不便をおかけしておりますが、何とぞご理解を賜りますようお願い申し上げます。


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